カトレヤ類の栽培「管理、面倒の見方」
6. 水やり
潅水の方法
潅水用の水
ph 調整
7. 施肥
ランと肥料の与え方
固形肥料
液体肥料
8. 病虫害対策、消毒
ウイルス
かび
細菌
害虫
6.水やり
原生地のカトレヤを初めとする着生ランは岩や樹上にあって根は露出したままでスコールなどにあって水分を摂取しています。この状況を考えて潅水に生かすべきでしょう。
潅水の方法
- 着生ランは場合により、一日に何回かの雨を経験するかと思えば、熱帯のスコールは概してすぐにあがって、明るい太陽が照るといった状態で、根も湿ったままではありません。このリズムが必要です。
-
- 湿り具合の測り方
- コンポストの外見を目で見て判断する方法(間違いやすいのですすめません)
- 鉢を持って軽ければ、乾燥しているので水分を与え、重ければ与えないという方法(一定の条件が揃っている場合にのみ効果的でしょう)
- コンポストの上から押さえてみるか、鉢穴から指を入れて湿り具合を確かめる方法(一番、一般的な方法です)
- とがった鉛筆をコンポストに挿してみて先の黒鉛の部分が黒くなれば水分があり、黒くならなければ、乾燥しているので、水をやるといった方法があります。
-
- 種類によって異なる生息環境
- 傾向として、植物の葉が薄く柔らかなものは、より多くの水を要求し、葉が厚く、多肉多汁の植物は水をあまり必要としません。カトレヤやデンドロビュームのようにバルブを持った植物はファレノプシスのようにバルブのないものに比べて乾燥に強いと言えます。
- カトレヤの場合、その生息環境は種類によって大きく異なります。その種にあった水やりの方法が求められます。あえて、傾向を言えば、二枚葉のもの(bifoliate
バイフォリエート)は四季を通じて水を好み、大型の一枚葉のもの(unifoliate
ユニフォリエート)は雨期と乾期をはっきりと分けたほうがよいようです。しかし、中には一年を通じて乾燥を好む種類もあります。
-
- 一般的な水のやり方
- 水やりは与える時には十分に与え、鉢穴から水がどんどん流れ出るほどにし、(よく言われる目安は、鉢の体積と同じ分量の水を与えるというものです)次に与える時には乾いた状態になってからにします。根にだけ水を与えるのではなくて、植物全体に与えることも必要です。
- 一般的に言えることは、高温、低湿度、強光、風通しが良い場合には、潅水を多くします。どちらかといえば乾き気味にした方が、湿り気味より安全であるということです。
- なお、冬季などの休眠期間中は潅水を極力控えめにし、春になり新しい芽や根がでたら増やし、バルブの完成する頃には抑え、花芽分化と共に増量し、開花したら減らすというのが一般的なやりかたです。
- 弱った根に水を与えるのは好ましくありません。根が弱っている場合には植え替えを行うのも一つの方法ですし、植え替えたばかりのときは水やりのかわりに湿度を高めてやるのがよいでしょう。
潅水用の水
- 温度
- 潅水用の水は温度が重要です。特に冬季に冷たい水道の水を直接にかけたら、どんなランでも被害をうけるでしょう。できれば、温室と同じ温度、あるいは水温
23 度程度に調節してやります。
-
- 水質(塩素を抜く)
- 水質は井戸水、雨水、川の水などがよく、水道の水は出来れば1日以上放置して(温度調節をし)、塩素を抜いて(木炭などに塩素などの有害物質を吸着させる方法もあります)使用します。
-
- 酸素を混ぜる
- 雨水には酸素が多く含まれ、これが植物に良い影響を与えているので、できれば、潅水の前に溜め水には酸素を混ぜる方法(熱帯魚用のエアー・ポンプで空気を送るなど)をとります。細めの如雨露などで潅水しても効果があると言われています。
-
- ph 調整
- ランの無菌培養の際にはその培養基に肥料成分を加えるだけでなく、各ランにあった
ph 調整を行うのが普通です。各種のランに最適な ph
値は多くの人によって解明されてきています。カトレヤの場合には相当に強い酸度の
ph 5 程度がよいとされています。
- 全生育期間にわたっての詳細はわかりませんが、普通の生育期間においても
ph 5 程度に調整した場合、ph 7
の場合に比較して明らかに根の張り方が改善され、丈夫に育つことが報告されています。
- なお、Citric Acid(クエン酸)を使って普通の水道水を ph 5
にするには、水道水 10 リットルに対して Citric Acid(クエン酸) 0.5
g 程度が必要です。市販のラン潅水用「水素イオン量調整剤」は、この ph 調整をおこなうものです。
7.施肥
ランと肥料の与え方
- 着生ランと地生ランで異なる施肥
- カトレヤのような着生ランでは、主に樹上で生活しているので、一般の植物のように土壌から栄養をとったり、土壌に植物体を保持してもらうことは出来ません。そのために、雨水や空中、そして樹皮の表面などから僅かな養分をとって育つようにできているのです。ですから、基本的には肥料をあまり必要とはしません。むしろ光線や温度の具合により深い注意を払った方がよいでしょう。
他方、地生ランでは肥料の効果は非常に大きく、普通の植物の場合とほぼ同じで、十分な施肥によって効果をあげることが出来ます。
-
- 窒素、リン酸、加里の比率
- 肥料は普通、窒素、リン酸、加里を1:1:1の比率で与えるのが基本です。
- バークをベースにしたコンポストの場合にはこの比率を3:1:1にします。要するに水苔などに比べて、バークには栄養分が含まれているのですが、窒素分が足りないからです。この様にコンポストによって肥料の与え方は変えなければいけません。
-
- 発育の段階によって異なる肥料
- また、一般的には発育の段階によって必要とされる肥料の種類や量が異なります。
- 葉やバルブを大きく成長させる段階では窒素肥料が大きな役割をします。窒素分の大きい肥料が適していると言えるでしょう。
- 花芽を作り、開花させるのに一番影響を与えるのはリン酸です。おおよそ開花の3ヶ月前に花芽が作られるので、冬咲きならば秋にリン酸肥料を与えると効果的であるとされています。花芽分化、開花促進のためのリン酸肥料としては第一リン酸加里(KH2PO4)が効果があるとされています。市販品では「ホスポンF(0-50-33 フジ園芸)」や「第一リン酸カリ液肥(0-10-7 パレス化学)」があります。これらには窒素成分が含まれていません。窒素が入っていないために効果が出やすいのだとされています。
なお、花芽分化の際に鉢内に充分な窒素肥料が残っていると、植物が子孫を残すための花を咲かせる努力をおこたり、花を咲かせずに終わったり、葉になったりします。ですから、新芽が17〜18センチ近く伸びたら、窒素肥料を控えリン酸、カリ分を中心に与えます。
よく「夏には肥料を切れ」などと言う言葉を聞きますが、これも同じことをいっているのです。
- 施肥は根の状態によっても異なります。植え替えた後は根が傷んでいますから肥料を与えてはなりません。
-
- 肥料の与え方
- 肥料のやりすぎは取り返しがつかなくなることが多いので注意しなくてはなりません。殆どの場合が根腐れを起こし、葉、バルブがしなび、枯れるといった症状がでます。特に窒素肥料を多く与えすぎると葉色は良くなりますが突然根が痛み始めます。また、花が咲いても奇形になりやすく、花も小さくなることがあります。ランの場合には肥料のやりすぎよりも、少な目の方が余程良い結果をもたらすでしょう。ラン栽培に関する英語の古いことわざに
"feed weakly, weekly"
というのがあります。「薄目の肥料を1週間に1度与えよう」という意味です。
固形肥料
- 固形肥料の特徴
- 固形肥料には次のような特徴があります。
- 1.取扱いが簡単です。
- 2.肥料濃度が常に一定ではなく、ピークには高濃度に溶けだし、根を傷めやすい。
- 3.肥料かすが鉢内に残り、根を傷めやすい。
-
- 固形肥料商品の比較
- 現在、話題のものとして「SB スーパーバイオゴールド」と「おまかせ」の商品名で売られているものと昔からの「油粕」の成分を比較しておきます。
-
|
肥料の名前
|
窒素(N)
|
リン酸(P)
|
加里(K)
|
窒素濃度 20 ppm にするには3号プラ鉢に
|
|
SB スーパーバイオゴールド(タクト)
|
5.0 %
|
8.0 %
|
5.0 %
|
2粒
|
|
おまかせ(東商)
|
4.0 %
|
6.0 %
|
2.0 %
|
4粒
|
|
しぼりたて油粕(オーシマ)
|
4.8 %
|
2.0 %
|
1.0 %
|
2片
|
-
- 上記肥料は何れも1粒ないし1片が約 1.5g
、有効潅水回数はSBが約 15 回、おまかせが約 25 回、油粕が 10
回、平均して溶け出すことを前提として計算しました。
-
- 肥料の置き場所
- 固形肥料を置いた下部の根は傷んでしまうことが多いものです。そこで、固形肥料はできるだけ植物にはふれないようにし、また、新芽が伸びる方向には置かず、新芽とは反対方向に置きます。新しい肥料を置く場合には必ず、古い肥料は取り去るようにします。さもないと、古い肥料が鉢の中を汚すばかりか、場合によっては高い濃度の肥料が溶け出て、根を傷めることになりかねません。
液体肥料
- 液体肥料の特徴
- 液体肥料には次のような特徴があります。
- 1.その都度、薄める作業が必要です。
- 2.コンポストの劣化が少なく、植え替えまでの期間を伸ばすことが出来ます。
- 3.生育の段階に応じて肥料の要素の配分を変えやすい。
-
- 液体肥料商品の比較
- 市販の主なものの成分を比較しておきます。
-
|
肥料の名前
|
窒素(N)
|
リン酸(P)
|
加里(K)
|
窒素濃度 20 ppm にする薄め方
|
|
6-6-6 洋ラン液(ハイポネックスジャパン)
|
6.0 %
|
6.0 %
|
6.0 %
|
3000 倍
|
|
15-15-15ラン用(大塚化学)
|
15.0 %
|
15.0 %
|
15.0 %
|
7500 倍
|
|
アルゴフラッシュ洋ラン用(アルパテオ)
|
4.0 %
|
6.0 %
|
6.0 %
|
2000 倍
|
-
- 何れも窒素、リン酸、加里以外にその他の微量要素が加えられています。液体肥料の場合には、なるべく、薄めにします。濃すぎる液体肥料は根を傷めてしまいます。ここに掲載した肥料以外のものを使う場合にも、窒素比率
ppm
換算で取り扱うのが安全であると言えるでしょう。
小型のランの場合:15-20
ppm、大型のランの場合:30-40 ppm
が一つの目安となります。
コンポストの選択によって、結果はかわりますし、生殖成長期には窒素分を減らし、リン酸、加里の濃度を高くすることなどの配慮が必要になります。
- ここでは窒素比率を使用しましたが、窒素比率ではなく、3要素を加えた値の100倍を基準として使用する方法もあります。
- (例えば、窒素、リン酸、加里が 6 - 6 - 6 の場合、6 + 6 + 6 = 18 として、この100倍の1800倍希釈が使用の基準になるという考え方です。)
- 専門業者は水やり毎に 2000倍から 6000倍に薄めた液体肥料を使うと言われています。
(単に水道水を与えるよりも若干でも液体肥料で PH 値が酸性に傾いた方が吸水されやすく、カトレヤにとっては好結果を生むようです。詳細は前述の「灌水用の水、PH 調整」の項を参照願います。)
灌水のたびにやるなら全体的にもっと薄めて10,000倍以上でも良いと思われます。要はカトレヤを上手に作るには肥料は薄くして、栽培環境をよくすることの方が重要なのです。
8.病虫害対策、消毒
ここではカトレヤのかかる病虫害のうち、主なものに限ることとします。
病気にはウイルスによるもの、かびによるもの、細菌によるものがあります。
害虫としてはカイガラムシ、アブラムシ、ナメクジ、カタツムリがあげられます。
消毒はそれぞれの病虫害に合わせた方法で行うのが原則ですが、なかには年に一回から三回程度、オーソサイド水和剤(キャプタン)のような薬品(1000倍程度の希釈液?)にすっぽりと浸けて、根腐れを防ぐと共に消毒と病(虫)害の予防をしている人もいるようです。具体的なやり方、効果の程度、薬害の有無などの詳細は判っていません。
ウイルス
カトレヤに発生するウイルスは2種類に限られています。
- CyMV(Cymbiddium mosaic virus)
シンビジューム・モザイク・ウイルス
- 症状:壊疽病とも呼ばれ、葉脈にそって線状の条班ができ、あるいは葉に輪紋が現れ、だんだんに拡大し褐色の条班になり、細胞がが死ぬと淡褐色から黒褐色の壊疽斑ができます。花弁には開花後
5 日から 10 日前後に壊疽症状が現れることが多いようです。
-
- ORSV(Odontoglossum ringspot virus)
オドントグロッサム・リングスポット・ウイルス
- 症状:花の斑入り病ともいわれ、花や葉に斑点や条斑あるいは斑紋が現れます。ラベンダー系のカトレヤでは花弁に帯状または不整形の斑入りを生じることがあります。花弁の斑入りはカラーブレーキングと呼ばれますが、斑の現れ方は一定ではありません。
-
- 見分け方:まずは、症状がでているかの確認ですが、これがなかなか難しい面があります。症状が強く現れる場合もありますが、逆に殆ど症状らしい症状が現れない場合もあるからです。そこで、疑わしい場合には専門家に検査を依頼するのが確実です。
しかし、実際にどのようにして判定するのかを知っておくことも大切です。
普通、ウイルスの判定には電子顕微鏡で確認する、血清反応で調べる、生物検定を行う、などの方法があり、これらを行って、その結果をもとに総合的に判断します。ここでは、普通の栽培家でもチャレンジできる生物検定について若干ふれておきます。
- 生物検定:
- ウイルスのための生物検定はカトレヤに発生するウイルスが2種類に限られているので、あまり複雑にはならないですみます。生物検定は判別植物を使って判定します。
-
- CyMV には
- アカザ(Chenopodium amaranticolor)、
- シロザ(Chenopodium quinoa)、
- ハブソウ(Cassia occidentalis)、
- ツルナ(Tetragonia expansa)、
- チョウセンアサガオ(Datura
stramonium)が使われ、
- ORSV には
- アカザ、
- シロザ、
- ツルナ、
- センニチコウ(Gomphrena globosa)、
- ハブソウ、
- グルチノザ(Nicotiana
glutinosa)などが使われます。
-
- 実際にはこの内の一つか二つを使います。
- ハブソウ(Cassia
occidentalis)にアカザ(Chenopodium
amaranticolor)かツルナ(Tetragonia
expansa)を用意すれば十分でしょう。
- 基本的には疑いのあるカトレヤの葉や花弁の組織の一部をとり、すりつぶしてできた液をこれらの判別植物に接種して症状がでるかどうかを調べるものです。
|
- 予防の方法:
- 株分けや植え替えの際に1株毎に器具や手の消毒をして伝染を防ぎます。(器具の消毒方法については「9.植え替え」の項を参照願います。)
- 使用済みの鉢やコンポストの再利用をしてはなりません。再利用する場合には十分に消毒しなければなりません。(素焼きの鉢の場合には10分間煮沸消毒するなど、大変な労力になります。)
- 鉢に潅水したときに流れ出る水が他の鉢にかからないようにします。根から感染するからです。
- アブラムシなどの害虫がウイルス病を媒介しますので、常に害虫の駆除を心がけます。
-
- 発病株の措置:現時点ではウイルス病にかかった株は自然に治ることもないし、治療することも出来ないので、破棄するか、貴重な株の場合は隔離して管理し、生長点培養の可能性をさぐるしかありません。
かび
- 苗黒腐病(苗腐れ病) Pythium black
rot
- 病原菌:ピシアム Pythium
ultimum
- 症状:幼苗の葉の付け根が水浸状になり、黒変し、腐敗します。
- 予防の方法:フラスコから出して鉢に植え替えた後、水をやりすぎたり、過湿な状態を続けると起こりやすい病気です。鉢や用土は新しいものを使います。
- 発病株の措置:発病株は取り除き、焼却します。
-
- 炭そ病 Anthracnose (Leaf-spotting
fungi)
- 病原菌:コレトトリカム
Colletotrichum gloeosporioides
- 症状:小さな褐色の点が葉に現れ、やがて円形病斑になり、黒色の小粒点を生じます。病状が激しいものは葉全体が赤褐色となり、葉枯れ症状となります。
- 予防の方法:日焼けがもとになって起こる場合があるので注意します。株の活力が低下したときに発病するので、普段から株を元気に育てることが予防になります。ベンレート水和剤
2000 倍液などを10日おきに2回ほど散布します。
- 発病株の措置:発病した場合は病斑の部分をはさみかナイフで切除します。
-
- 灰色かび病 Brown speck and blight of
flowers
- 病原菌:ボトリチス
Botrytis cinerea
- 症状:花弁に円形の小斑点ができます。この斑点は褐色になり、湿度が高いと病斑は大型になり灰色のカビが生えてきます。
- 予防の方法:温室内が低温多湿の場合に良く発生するので注意します。また、花弁に水がかかると発生するので、花弁に水をかけないようにします。発生の多い場合はベンレート水和剤
2000 倍液などを散布します。
- 発病株の措置:病気の花や葉は取り除きます。
-
- 疫病 Phytophthora Rot
- 病原菌:フィトフトラ
Phytophthora nicotianae
- 症状:新しい葉の基部などが水浸状になります。病斑は急速にに広がり、黒変し、腐敗します。
- 予防の方法:梅雨時に戸外で長雨に打たせておくと発病しやすい。
- 発病株の措置:葉の一部の場合はバルブごと切り取り焼却します。バルブよりも下まで感染したものは、株ごと焼却します。
-
- 腐敗病(萎ちょう病)Fusarium
wilt
- 病原菌:フザリウム
Fusarium oxysporum
- 症状:根に菌が入ると、葉が水気を失い萎ちょうします。次いで根やバルブにも進行し、最後は株が枯れ死します。
- 予防の方法:水苔などの植え込み材料と共に鉢内に持ち込まれるので、植え込み材料の再使用を避けます。
- 発病株の措置:発病した株は鉢から抜き取り、腐敗したバルブや根を切除します。ベンレート水和剤
1000 倍液に 10
分間ほど浸して、新しい鉢と新しい植え込み材料で植え替えます。切除したものは焼却します。
細菌
- 軟腐病 Bacterial soft rot
- 病原菌:エルビニア Erwinia
carotovora subsp. carotovora
- 症状:急速に水浸状となり、黒褐色になり、腐敗して悪臭を放ちます。放置すると葉からバルブ、根と広がり、株は枯れて死にます。
- 予防の方法:植え込み材料が古くなり、雑菌などが繁殖する状況で発生するので、適度に植え替えを行い、清潔にします。予防にはZボルドーなどの銅水和剤もしくはキノンドー水和剤の
500 倍液を月に2回ほど散布します。
- 発病株の措置:実際に発病した場合は発病した部分は切り取って焼却処分します。
害虫
- カイガラムシ Scale (Diaspididae,
Coccidae, Asterolecaniidae)
- 害虫名:(マルカイガラムシ類)ランシロカイガラムシ
Diaspis boisduvalii
Signoret、(コナカイガラムシ類)ナガオコナカイガラムシ
Pseudococcus adonidum
L.、(カタカイガラムシ類)ヒラタカイガラムシ Coccus
hesperidum L. など
- 症状:葉や茎に付着して汁を吸う。
- 防ぎ方:株を適度な間隔に配置して通風を良くし、過度の乾燥を避け、健全な生育を心がけます。
ジメトエート、スミチオン乳剤か水和剤、スプラサイド乳剤、カルホス乳剤などの
1000 倍液を1週間おきに2−3回散布します。
-
- アブラムシ Aphides (Plant
lice)
- 害虫名:モモアカアブラムシ
Myzus persicae Sulzer、ワタアブラムシ Aphis gassypii
Glover、その他
- 症状:花や蕾に群がって汁を吸う。花が奇形になったり、開ききらなかったりします。アブラムシの分泌物にかびが生え見苦しくなります。ウイルス病を媒介します。
- 防ぎ方:風通しをよくし、過度の乾燥を避けます。
発生した場合はスミチオン乳剤などの殺虫剤を 1000倍から
1500倍に薄めて散布します。(ニコチン剤、有機リン剤などもよい)
-
- ナメクジ Slugs、カタツムリ
Snails
- 害虫名:ナメクジ、カタツムリ
- 症状:根の先端や花弁や蕾を食害します。
- 防ぎ方:周辺の清掃につとめ、餌となるものを取り除いておきます。通風をはかり、過湿にしないようにします。
- 粘液線が植物体や鉢を走っているときには、鉢底に潜んでいるので、簡単に発見、捕殺できます。
- 夜行性なので、夜見回り、捕殺します。
- ジャガイモを置いておき、早朝に満腹になっているところを捕殺します。
- 空き缶にビールを浅く入れ、メタアルデヒドを少量添加して誘殺します。
- 殺ナメクジ剤(ナメコロン、ナメトックス、ナメキール、ブロケストなど)をまいて駆除します。
カトレヤ類の栽培「苗の状態、植え方」 ヘ
カトレヤ類の栽培(目次)へ