オペラ

「Orphee aux enfers」
 [天国と地獄]


  

内容 有名なオルフェウス神話をパロディ化し、皮肉と機知と風刺と滑稽とで社会を茶化    した陽気で楽しいオペラ。 原題は[地獄のオルフェ]。     日本初演は 大正3年 帝国劇場で、浅草オペラの十八番でもあった。    2幕4場 フランス語

あらすじ 第1幕 第1場 音楽院の院長(神話では琴の楽人)オルフェ(テノール)は羊飼いの娘クローエを、又 妻のユーリディーチェ (ソプラノ)は 羊飼いのアリステ(地獄の大王プルトン)を それぞれ浮気の相手にしている。 ユーリディーチェ が アリステの小屋に花を投げ入れるのを見たオルフェは、妻を愛人クローエと見間違え、バイオリンで愛の セレナーデを奏でるが、お互いに気がつき"もう離婚だ"と大喧嘩。 しかし人間の世論(メゾソプラノ) の制裁を恐れたオルフェは、ユーリディーチェとアリステの逢い引きの場所に毒蛇を忍ばせておき、彼女は 噛まれて倒れる。 アリステ(バリトン)は本性を現わして地獄の王プルトンとなり、彼女を地獄に連れ去るが、彼女は 小屋の扉にその事を書き残す。 オルフェは それを発見して"妻が居なくなってこれでクローエと 一緒になれる"と大喜びするが、人間の世論にきつく戒められ、妻を返してもらう事を大神 ジュピテルに頼む為に 天国への旅に出る。 第2場 天国では 退屈な神々が 人間界で起きたユーリディーチェの誘拐事件の噂をしている。 それを大神ジュピテル(バリトン)の仕業だと疑って妻のジュノン(メゾソプラノ)は嫉妬するが、使者メルキュール (ソプラノ)が、それはジュピテルの弟地獄の大王プルトンの仕業だと報告する。 大神ジュピテルが弟プルトンを呼び とがめると、プルトンは兄の不行跡を言い反発する。 ヴェニュス(ソプラノ)や他の神々も ジュピテルが人間界で数々の悪事をしていると騒ぎ、妻のジュノンは 呆れる。 そこへオルフェが人間の世論と共に来て、ジュピテルに 妻ユーリディーチェを返して欲しいと 頼む。 ジュピテルはプルトンに彼女を返すように命じ、一同で地獄へ行く。 第2幕 第1場 地獄のプルトンの部屋で退屈しているユーリディーチェを、見張りのジョンスティックス(テノール)が 歌で 慰めている。 そこへジュピテルとプルトンがやってくる。 ジョンスティックスは彼女を別室に隠すが、 ジュピテルは蝿に変身して鍵穴から部屋に入り、彼女に甘言を弄し、ユーリディーチェもそれに乗じて 2重唱となる。 第2場 天と地の神々が集まって地獄の広間で大酒宴を開き、 ユーリディーチェも変装して出ている。 ジュピテルとユーリディーチェは 大騒ぎに紛れてこっそり逃げようとするが、プルトンに見つかる。 その時 オルフェが人間の世論と共に現れ 約束通り妻を返せと頼むと、ジュピテルは"地獄の関所を 越える迄 ユーリディーチェに振り向いてはならない"という条件付きで、彼女を返す。 オルフェが ユーリディーチェを連れて出発すると すぐにジュピテルは雷光を浴びせ、驚いたオルフェは 後ろを振り 向き、妻の姿はなくなる。 人間の世論は意外な成り行きに困惑するが、オルフェは 大喜びで 浮気相手のもとに帰ることにし、一方、大神ジュピテルは ユーリディーチェを酒神の侍女にすること に決め、一同 満足のカンカン踊りで幕となる。

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