「新版EU/EC法ー欧州連合の基礎」

(山根裕子著・有信堂)

 本書は、EC法の発展、構造、機能を解明し、マーストリヒト条約発効を契機に成立し
たEU制度内での同法の位置づけを行っている。 その線に従い、「EUとは何か」、
「EC法の構成」、「市場統合におけるEC法の役割」、「EUの対外政策」という構成
になっている。

 「EUとは何か」では、EU制度を分析、解説するとともに、EUには法的人格がある
かどうか、またEUはどの程度連邦制度に類似しているかを検討している。

 「市場統合におけるEC法の役割」については、人、物、サービス、資本の域内自由移
動推進に、EC法がどのような役割を果たしているのか、またEC競争法がどのような特
徴をもつかに焦点をあてて分析がなされている。 EU競争法と国内法との関係、アメリ
カのそれとの比較や、企業合併規制の最近の動向についての章が興味深い。

 EC法をひとつの体系としてとらえ、同法が、EU制度のなかで、どのような機能をも
つかについて理解するための必読の書である。


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